国際エイズ会議  2008メキシコシティ 報告会

 〜女性運動にとってのHIV/AIDSのお知らせ〜
 
  日時 10月11日(土) 午前11時30分から13時30分頃まで
  場所 文京区民センター 3C会議室
     http://www.cadu-jp.org/notice/bunkyo_city-hall.htm
    (文京シビックホール近くの、春日交差点に面しています)
  参加費 無料
  主催 すぺーすアライズ
  問い合わせ先 すぺーすアライズ allies@crux.ocn.ne.jp

一年おきに開催される「国際エイズ会議」は、今年で17回目となります。
2008年大会は、メキシコシティで8月3日から8日まで開催され、世界中から
約25,000人が参加しました。

前回のトロント大会では、最新医療技術のセッションが多く、MSM、薬物使用者、
先住民、移民関係など、開催地カナダに関係の深い議題ばかりでしたが、今回の
メキシコ会議は人権をかなり重視した内容になっていました。

今大会では、ミレニアム開発目標の新規ターゲットになった「2010年までに
HIV/エイズの治療への普遍的アクセスを実現する」ためには、社会的偏見や、
ジェンダー不平等を含む人権無視や、その結果としての暴力、差別、恣意的な
訴追などが、HIV/エイズの効果的な治療と予防に、大きな障壁になっていることが
確認されました。

サハラ砂漠以南のアフリカでは、新規感染者の6割が女性であり、その大半が
性感染であることから、セクシュアル・リプロダクティブ・ライツ/ヘルスとも
かかわりが深いテーマです。また予防や治療の場面でも、男性に比べて、女性は
多くの利用のしにくさに直面しているという報告もありました。

★大会の途中には「女たちのデモ」がありました♪


〔報告予定〕
・Microbicide(膣内薬)など女性主導の予防法
・陽性者の人権保護としての渡航制限という人権侵害
・感染予防につながらないにもかかわらず、母子感染を含めてHIV感染を犯罪化
することの問題
・pMTCT(母子垂直感染予防)の普及の促進
・陽性者女性のリプロダクティブ・ヘルス/ライツ
 (陽性者女性に対しては強制的な中絶や不妊化手術がなされ、これとは逆に、女性本人が
  希望しても妊娠中絶や これにまつわるサービスを利用できないということ)
HIVの予防とセクシュアル・リプロダクティブ・ライツ/ヘルスとの密接なかかわり
・女性の参加、女性に対する暴力への対策、女性および女性団体へのFunding 必要性
セックスワーカーをはじめとした周縁化された人たちの人権保障
・「グローバル・ファンド」でのジェンダー視点
・PEPFAR?(第2期アメリカ合州国大統領緊急エイズ救援計画)の批判的検討

このようなことを現地で撮影した写真とともに、女性運動の視点から報告します。

また、2006トロント会議や、2008メキシコシティ会議と平行して開催された、
WGNRR(Women's Global Network for Reproductive Rights)における、最近のアドボカシーの
様子(HeRWAI)についても紹介する予定です。

ぜひ、おいでください。

なお、会議の全体像はhttp://www.aids2008.org/でご覧になれます。


おまけ紹介♪

リンダ・ジンガロさんが来日しています。
サバイバー・サポータとしても活動するリンダ・ジンガロさんの新著は博士論文でした。
周縁から社会を変えていくための一冊です。
日本語版ができました。訳:すぺーすアライズ
『援助者の思想  境界の地に生き、権威と対抗する』御茶の水書房
http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32135214
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4275005937