国連女性差別撤廃委員会シモノビッチ委員来日についての報告

日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)からのお知らせです。
国連女性差別撤廃委員会のシモノビッチ委員招聘の報告がJNNCのHPにアップされましたのでお知らせします。詳細は下記アドレスからご覧になれます。

http://www.jaiwr.org/jnnc/index.htm

みなさまへ

 日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)は、国連女性差別撤廃委員会のシモノビッチ委員(クロアチア)を本年8月27日から9月5日まで日本に招聘いたしました。
 シモノビッチ委員は各地での講演、関係省庁への表敬、記者会見など精力的に活動され、多くの成果と課題を私たちに示唆してくれました。また今回の招聘には日本から選出の林陽子委員にも多大のご協力を頂きました。
 今回の招聘を成功裡に終えることができ、招聘にご協力いただいた皆様、各講演会場に足を運ばれた皆様、ご関心を寄せていただいた皆様、ありがとうございました。
 シモノビッチ委員の来日は、現在の日本の女性差別撤廃にとって大変重要な意義を有しており、各講演会場にご来場いただけなかった皆様に、シモノビッチ委員の来日中の活動について取り急ぎ、添付のとおり報告をさせていただきます。

 なお、日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)では、今回のシモノビッチ委員来日中の講演資料などをまとめた報告書を作成中です。11月末月刊行を予定しており、完成後に改めてご案内いたします。

 

2010年9月10日

日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク
                                    Japan NGO Network for CEDAW(JNNC)
代表世話人 山下泰子


国連女性差別撤廃委員会シモノビッチ委員招聘のご報告
2010年8月27日〜9月5日

1 シモノビッチ委員による各地での講演および活動
シモノビッチ委員来日中、下記の5件の講演会が開催され、日本の課題についてお話しいただきました。
(1) 8月28日(土) NWECフォーラム・ワークショップ「国連女性差別撤廃委員と語
 る日本の課題」会場:国立女性教育会館 研修棟2階大会議室
 主催:JNNC、国際女性の地位協会、女性労働問題研究会
協賛:日本労働組合総連合会特定非営利活動法人女性人権機構
(2) 8月29日(日)13:30〜16:30 「女性差別撤廃条約を職場に活かすために 暫定的特別
 措置(ポジティブアクション)の実施」会場:ドーンセンター(大阪市
     主催:ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク(WWN) 共催:JNNC
(3) 9月2日(木)13:30〜14:45「国連女子差別撤廃委員会(CEDAW) シモノビッ
チ委員を招いて−聞く会」会場:内閣府地下講堂 
  主催:男女共同参画推進連携会議企画委員会 
(4) 9月2日(木)18:00〜20:00 「国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)シモノビッチ委員
     をお招きして」会場:明治大学アカデミーコモン
   主催: 日弁連・両性の平等に関する委員会 
 (5) 9月4日(土)10:00〜12:40「ドゥブラブカ・シモノビッチさん 講演&シンポジウム」
会場:福島県男女共生センター(福島県二本松市
 主催:福島県男女共生センター

 また、来日中、関係府省への下記の表敬訪問等が実施され、9月2日には参議院議員会館において記者会見を行いました。
  (1) 8月31日 外務省 上田人権人道担当大使主催 夕食会
  (2) 9月1日  法務省 大野事務次官 表敬訪問
  (3) 9月2日  内閣府 男女共同参画担当玄葉大臣 表敬訪問
  (4) 9月3日  外務省 西村政務官 表敬訪問
2 ドゥブラヴカ シモノビッチ委員について
 2003年から現在まで、国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)委員。この間、03年及び09年のCEDAWにおける日本レポート審議に参加、「総括所見」フォローアップも担当されます。
法学博士(クロアチアザグレブ大学)、コロンビア・ロースクールアメリカ)客員研究員。専門分野における主な活動は、クロアチアにおいて、人権センター運営委員、子どもの権利国内評議員、反人身売買国内委員、ロマに関する国内委員会委員、外務省ジェンダー平等コーデイネーター。06年から08年まで、女性暴力廃絶欧州評議会特別対策本部のメンバーを務めるなど各方面で活躍中。

3 日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)のシモノビッチ委員招聘の意義

 日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)は、女性差別撤廃条約委員会(CEDAW)の日本政府報告書の審議に際して2002年に結成されたNGOのネットワークです。2009年の審議にはNGOとして情報を提供し、ニューヨークでの審議には45のNGOから84名が参加しました。CEDAWは同8月、総括所見で、日本政府に対して各方面における女性差別を撤廃するよう勧告しました。
 その総括所見の中で、特に、民法改正と暫定的特別措置については条約を履行させるうえで障壁となっていると判断し、「フォローアップ」という監視の対象としました。日本政府はどのような措置をとったかを2年以内(つまり2011年8月まで)に報告しなければなりません。
 また、個人通報制度を定めた女性差別撤廃条約選択議定書には既に99カ国が批准していますが、日本は未だに批准しておらず、その批准のための動きを加速することも喫緊の課題です。
 このような課題の解決を前進させるため、日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)は国連女性差別撤廃委員会のシモノビッチ委員を招聘しました。

4 NWECフォーラム・ワークショップ「国連女性差別撤廃委員と語る日本の課題」の速報

5 シモノビッチ委員講演ダイジェスト 

(詳細は後日発行の報告書をご覧ください)