被災者女性対応についての要望書

すぺーすアライズでは、3月12日以降、各関係機関に下記の要望を提出しており、被災地での女性のニーズを充足する対応を求めておりますので、紹介させていただきます。

被災者対応において下記事項について、要望いたします。
(1) 被災地における性暴力などの女性に対する暴力に対する予防措置及び被害者の相談・支援体制の確立。(2)被災地における出産対応や月経用品の配布等リプロダクティブ・ヘルスサービスの臨時対応及び早期復旧。(3)避難生活におけるトイレ、授乳や着替え等女性のプライバシーの確保。(4)被災地対応について、上記(1)ないし(3)を標準的な対応として周知していただき、それらの分野について経験及び知見がある者を対策や現場のチームに含めること。
 現在、多くの被災者の避難生活においては、女性特有のニーズが軽視され、またさまざまな被害を被るという事態が、過去の国内外の震災後に頻繁に報告されております。ストレスが高まり、生活空間の安全やプライバシーが低下し、生活の平穏が保てない状況のもとで、性暴力が多発し、女性や子どもに対する暴力が多発すること及びまた、このような状況で発生した暴力に対して適切な対応がとられず、被害が深刻化することも震災後の避難生活では多数報告されております。また、避難中であっても、緊急産科ケアの必要性は低下することなく、衛生的な環境でのリプロダクティブ・ヘルスサービスが保障される必要があります。また、避難生活では、月経用品や下着などが不足し、膣や外性器に炎症を起こしやすくなる事態も発生しがちです。女性の健康に関するニーズについて、早急に対応することが必要です。また、避難生活では、トイレや着替えなどでのプライバシーが充分に保障されず、女性が我慢を強いられることもしばしばあり、トイレを我慢して膀胱炎になる事案も頻発しています。
 したがって、このような被災女性のニーズについても被災者支援においては充分配慮していただきますよう、要望いたします。既にこのような事項への配慮をしている動きもあるようですが、今一度周知していただきたく要望を提出します。