「被災者の多様なニーズに対応した支援について」の周知の要望

すぺーすアライズでは、3月12日以降、各関係機関に下記の要望を提出しており、被災地での女性のニーズを充足する対応を求めておりますので、紹介させていただきます。

日々の東日本大震災へのご対応、心より感謝申し上げます。下記の通り要望いたします。

  要望・提案
 女性・子ども・高齢者等の部門だけではなく、自治体や避難所など現場の運営部門への「被災者の多様なニーズに対応した支援について」を周知させてください。
 現場で「被災者の多様なニーズに対応した支援について」を実施・履行できる仕組み、実施状況の把握・監視・改善を進め、また、復興におけるさまざまな会議等への女性・子ども・高齢者等の代表者が参画できることを求めます。
 「被災者の多様なニーズに対応した支援について」の内容の実施について、JCNを含め民間団体との連携により、より効果的に実現してください。
 前回の会合で要望いたしました、「震災対応における女性のニーズへの対応、女性に対する人権侵害への予防及び保護、復興等における女性の参画について政府における体制を確固たるものとし、民間団体との更なる連携と民間団体への財政的・基盤的支援を強化するよう、改めて要望します。また、上記に伴う予算措置を大幅に講じていただくことを要望します。」についても改めて要望いたします。

 理由
 政府が2011年5月2日に発表した「被災者の多様なニーズに対応した支援について」は網羅的であり、これまで民間団体が把握している現場のニーズを大局的に把握されていることは理解できたものの、課題は、「現場での実施と履行」です。
 例えば内閣府男女共同参画局の指針等は、かなり早い段階で発表され、その内容を歓迎しておりましたが、いまだに、避難所をはじめ、現場からは内閣府男女共同参画局の指針が全く無視された運用がされている、女性のプライバシーにしろ、防犯にしろ、いわゆる「泣き寝入り」を余儀なくされ、また、女性たちがニーズを口に出すことさえできないということが報告されております。
 そのため、すばらしい支援の指針等を「絵に描いた餅」にするのではなく、現場で実施・履行するためには、女性・子ども・高齢者等の部門だけではなく自治体や避難所など現場の運営部門への「被災者の多様なニーズに対応した支援について」の周知が必要ですし、それを含めた現場で実施・履行できる仕組み、実施状況の把握・監視・改善、復興におけるさまざまな女性・子ども・高齢者等の代表者が参画することも必要と存じます。
 「被災者の多様なニーズに対応した支援について」の発行に感謝いたしますとともに、今後は、具体的に、全被災者が支援から漏れることがないよう、「被災者の多様なニーズに対応した支援について」をすべての現場で実施・履行できるよう、その具体的な対応を期待しております。