WOMEN'S ASSEMBLY DECLARATION

2009年1月27日からベレンで開催された世界社会フォーラムでの女性集会の宣言文を紹介します。
WSFの情報はこちらこらもご覧になれます。
http://wsf2009tokyo.blog6.fc2.com/


WOMEN'S ASSEMBLY DECLARATION

今年2009年1月27日から2月1日までアマゾン川河口の都市、ブラジル・ベレンで開催され世界社会フォーラム(WSF)2009の中で開催された女性集会の宣言文を紹介します。世界社会フォーラム(WSF)は、世界経済フォーラム(WEF:通称「ダボス会議」)に対抗して開催されています。

  WSF世界社会フォーラムがパン-アマゾン地域の多くの人たちが参加して開催される今年に、私たち、世界各地からベレンに集結した女性たちは、私たちの社会の文化の多様性の枠組みでフェミニズムを豊かにし、家父長制資本主義的世界システムとのフェミニストの闘いを強化する政治的主体として、先住民の女性やすべての森林の住民の女性たちの貢献を再確認します。
現在、世界は、この世界のシステム自体が行き詰っていることを示すさまざまな危機を経験しています。金融危機、食物危機、気候変動とエネルギー危機は、それぞれが独立して発生している現象ではなく、労働と環境のはなはだしい搾取や金融的投機によって引き起こされた、この社会のモデル自体の危機を意味します。
私たちは、これらの危機への対応としての市場原理に基づく一時しのぎの解決策には興味がありません。このような解決策は、これまでのすでに破綻しているシステムを延命させるだけです。私たちは、いまこそ、現在の世界のシステムとは違う、もうひとつの世界を作ることを推進する必要があります。私たちは、気候変動やエネルギー危機の解決として、バイオ燃料二酸化炭素排出権取引の採用に反対します。私たち、フェミニストの女性は、根本的問題である、生産と消費のモデル自体の変化を要求します。
食糧危機について、私たちは遺伝子組み換え食品が解決の代表ではないと断言します。私たちが必要としているもうひとつの解決策は、食料主権と農業生態学的な生産の開発です。
金融・経済危機について、私たちは銀行と大企業を救済するため、公的資金から巨額の投入をすることに反対です。私たち、フェミニストの女性は、雇用の保護と人間らしい生活のできる適切な収入に対する権利を要求します。
私たちは、このシステムを維持する試みが女性の犠牲によってなされることを許しません。大規模な解雇、社会保障分野での公共支出の削減、と現行の生産モデルの再確認は、再生産と持続可能性に関係する負担を増やし、このように女性として私たちの生活に直接影響を及ぼします。
世界中で現行の支配体制を押し付けるために、世界のシステムは軍事化と武力を用います。大量虐殺をもたらす対立状況では、女性は戦利品へと価値下げされ、武力紛争においては戦争の武器として性暴力が行使されています。ほとんどの人たちが強制的に移住させられ、政治的難民として生きることを強制します。加害者はまったく処罰されないにもかかわらず、女性に対する暴力、女性の殺害などの人道に反する罪は武力紛争において毎日起きています。
私たち、フェミニストの女性たちは、人々の間や環境との関係での根本的で深い変化として、レズビアン嫌悪、異性愛規範的で人種差別的な家父長制を終わらせることを提案します。
 私たちは、自分の身体とセクシュアリティに対する国や他者による支配を終わらせるよう要求します。私たちは、自分の人生や居住する領域について自由な決定をする権利を要求します。私たちは、女性への甚だしい搾取を通した社会の再生に反対します。
私たちは、武力紛争や戦争地域の女性たちとの連帯の意を表します。私たちはハイチの姉妹たちの声に加勢して、軍事占領の軍隊によって犯される暴力行為を拒絶します。私たちは、コロンビア、コンゴなどで日々国での紛争で軍や民兵グループによる暴力に抵抗している無数の女性たちを支持します。私たちは、米国の軍事占領の暴力に立ち向かうイラクの女性たちと団結します。
現在、私たちはイスラエルからの軍事攻撃下のガザ地区パレスチナ女性との他ならぬ連帯を表します。そして、私たちは中東での戦争を終わらせる闘いに参加します。
 戦時化だけでなく、平和下でも、私たちは黒人や若い女性に対する家父長制的、人種差別的な暴力の犠牲者を支援します。
 同時に、私たちは、アマゾン川流域や世界中の水力発電ダム、材木・鉱業会社や巨大プロジェクトに対する彼女たちの抵抗の闘いをしているすべての姉妹たちに、このような搾取への合法的な反対の結果として迫害される人たちと同様に、私たちの支持と団結を表します。私たちは、水に対する権利を求めて闘っている姉妹たちと団結します。
 私たちは妊娠中絶をしたために有罪とされたすべての女性と団結し、中絶の権利を擁護します。私たちは、中絶の権利擁護への取り組みを強化し、原理主義者と保守的な攻撃に抵抗するための活動に参加します。その目的は、中絶を必要とするすべての女性が安全で合法な妊娠中絶をできることを保障することです。
私たちは、障がいのある女性がアクセスしやすさを手に入れ、移住女性が自由に季節的に移動する女性の権利のためのアクセスしやすさが自由に行き来できる権利を求める闘いを支持します。
 すべてのこれらの女性に代わって、私たち自身を代表して、社会運動の闘いの中で女性たちの自己組織化、対話とネットワークを支えて強化することによって、反覇権的な政治的な力と彼女たちの生活と社会の変革を女性たちが成し遂げる手段として女性運動を築くことに取り組むことを続けます。
国際女性デーである3月8日に、そして、2010年のGlobal Week of Action(ダボス会議に対抗して開催される世界行動週間)に、世界中の女性として、私たちは私たちを抑圧して搾取する資本主義的で家父長制システムに立ち向かうことで団結します。町中でも家の中でも、森林地域でも農村地域でも、私たちの闘いの中でも日々の生活の空間の中でも、私たちは私たちの反乱と動員を続けます。