女性の健康国際行動日

 本日5月28日は、女性と健康国際行動日です。すべての女性にリプロダクティブ・ライツの実現を求める国際連帯組織WGNRR(Women’s Global Network for Reproductive Rights)は、次の二つの文
書を女性と健康国際行動日に合わせて発表しました。

 カイロでの国際人口開発会議の「行動計画」やミレニアム開発目標について、その達成の期限まであと5年を切りましたが、まだその実現の道は険しいままです。今年は、9月にミレニアム開発目標についての国連総会のハイレベル会合だけでなく、6月にはワシントンでのWomen Deliver Conference、カナダでのG8やG20など、国際的な契機が目白押
しです。この機会に、すべての人にとってのリプロダクティブ・ライツの実現できるよう国際公約を守るよう、各政府への働きかけを求めるものです。

 日本では少子化社会対策基本法などにおいて子どもを産むことのみを優先し、他方で法務省は北京行動綱領(や国連女性差別撤廃委員会勧告)で指摘されている堕胎罪の撤廃については真剣に検討を進めず、子どもたちの実情にあった性教育については依然として不合理な抵抗が強く、マイノリティ女性の健康課題は置き去りにされ、国際協力の分野でも母子健康手帳に重点を置くもののすべての人にとってのセクシュアル・リプロダクティブ・ライツの実現のための拠出には不充分であるという現状を、国際行動日を契機として、国際的な行動とあわせて考える機会にしていただければ幸いです。



1 こちら(下記アドレス)は全部で6頁におよぶものですが、本日は英語の頁を紹介するにとどめます。

http://www.wgnrr.com/sites/default/files/WGNRR%20May%2028%20Call%20for%20Action%202010.pdf



2 1の要約版



 ミレニアム開発目標やカイロでの国際人口開発会議の「行動計画」の期限まであと5年をきりました。政府はすべての人にとってのセクシュアル・リプロダクティブライツを尊重するよう国際公約を果たすよう行動しているだろうか。



 5月28日の女性と健康国際行動日を記念して、WGNRR(Women’s Global Network
for Reproductive Rights)は、各国政府に対して次のような行動をただちに取ることを要請します。

 

(1)セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツに関する国内法を、ミレニアム開発目標5(妊産婦の健康改善)やカイロでの国際人口開発会議の「行動計画」や女性差別撤廃条約に含まれている公約が確実に支持されるよう国内法を改革すること。

(2)妊娠期間や生活実態にふさわしい完全で包括的な避妊と安全な人工妊娠中絶へのアクセスを保障すること。避妊や中絶の方法は、強制されず自発的なものであるべきことは当然であり、ジェンダーに敏感であり、利用にあたり非難され、差別されることがあってはならない。サービスは、社会の周縁にいる集団を含めて全国中で、利用しやすく、低価格であるべきである。

(3)公的教育の内外を問わず、ジェンダーに敏感でエンパワメントし、差別されないような、包括的なセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの意識を高めるプログラムを開発すること。

(4)都市、農林漁村、周縁化された地域からのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの権利擁護者との、インクルーシブで、互いに尊敬する協働に携わること。

(5)ミレニアム開発目標5(妊産婦の健康改善)やカイロでの国際人口開発会議の「行動計画」の実現に向けての監視と説明責任のメカニズムを実施すること。地理的、社会経済的、人口的要因によって分散された分析が含まれる。草の根の組織や社会の周縁にいる集団の実質的な意味ある参加が評価は組み込むことを必要とする。

For more information, please contact the Women’s Global Network or
Reproductive Rights: 13 Dao St. , Project 3, Barangay Quirino 3A,Quezon
City, Philippines 1102

Email: office@wgnrr.org/In Europe: europeanofficer@wgnrr.org

Ph: + 63 (2) 913 6708 | Fax: +63 (2) 911 8293 | Website: www.wgnrr.org

The Women’s Global Network for Reproductive Rights is a grassroots network
of over one thousand autonomous organisations and individuals from 157
countries supporting the realisation of sexual and reproductive health
rights(SRHR) for all peoples.